磯の香りと独特の食感。紀州の注目食材「ひろめ」

太平洋岸、特に紀伊半島南部に自生し、一枚の大きなうちわのような形が特徴の「海藻」。総体長は1メートル程にもなります。
「わかめ」と比較して、薄くてシャキシャキとした独特の食感と磯の香りの高さが特徴です。これまでは細々と地元限定で食べられてきた食材です。旬の時期は非常に短く、12月―3月の間でしか収穫できません。

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ひろめを作る漁師の想い

「三重県の南部・紀北町で海藻類の養殖と販売をしている「石原商店」石原和彦(いしはらかずひこ)と言います。他にはひじきの養殖も行っています。」

「 漁師になったのは30年前、1985年です。家業を継ぎ、鯛などを養殖・販売していたのですが、魚離れなどの影響もあり、地元養殖業が衰退し事業が成り立たなくなってきました。親類が行っていた海藻類の養殖と販売を手伝うなどして、生活を維持してきました。その間、周囲の養殖事業者は丘に上がってゆき、残っている漁師は少なくなってきてしまいました。」

「ひろめ」と出会ったのは、5年前です。出会いといっても昔から地元では食べられていたものですし、海に潜ればいくらでも生えていることもあり、貴重な海藻ということを知らなかったというのが本当のところです。

しかし、「ひろめ」を本格的に扱ってみると、味がしっかりしていて「わかめ」に負けない素材だということに気づきました。また、栄養素も充実しているということもわかりました。

今回のご縁をきっかけをに全国へ「ひろめ」を発信していければと思っています。」

 

シャキシャキとした食感がたまらない「東紀州のひろめ」

地元では、おみそ汁の具材は昔から「わかめ」ではなく「ひろめ」です。

誰かが取ってきたものを無造作にゆでて、山盛りのひろめをおやつ代わりにして食べたりもしていました。毎年旬の時期になると普通に食べられている食材の一つなので、それが当たり前で、いままで何も意識をしていませんでした。
都市部から訪れるお客さまに提供すると「これは何?おいしい!」と言われることが多く、その価値に気がついていないんだ、ということに気が付きました。調べてみれば、一部地域でしか採れない海藻ということもわかりました。

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海藻類とは違い、一枚なりで生えており、普通の海藻よりも葉が薄いことから、様々な調理に適している食材と言えます。

 

「ひろめ」はフコイダンとフコキサンチンを他の海藻よりも多く含んでいるという検査結果も出ており、栄養価も充実しています。
しゃぶしゃぶで食べる時には、茶色いひろめがさっと鮮やかな緑に色が変わるところにも注目して欲しいです。ポン酢につけていただくとシャキシャキとした食感がたまりません。いつもは海藻などは食べないという方でも、ついついたくさん食べてしまうようです。

通常1メートルほどになる「ひろめ」ですが、特に美味しいのが若い「ひろめ」。若い「ひろめ」は間引き途中捨てられていたのですが、もったいない精神が、働き食したところ大きくなった「ひろめ」よりも味わい深いことを発見しました。若い「ひろめ」は旬の時期でも毎回、収穫出来る訳ではないので、非常に貴重な「ひろめ」です。この若い「ひろめ」もぜひ食べて欲しいです。

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